謡曲「経正」

京都府京都市右京区御室大内33
京都府の源平史跡1
 

謡曲「経正」は、生前琵琶に堪能であった平経正の妄執(もうしゅう:悟りきれず、心の迷いによってあくまで離さないでいる執念)を描いた修羅場です。

平経正は幼少の時から、仁和寺御所の御寵遇(ちょうぐう:特別に目をかけてかわいがること)をこうむり、青山という琵琶の名器を拝借していました。

しかし西海の合戦で討死したので、御所では僧都行慶に仰せつけて、この琵琶を手向け、管弦講を催して、その跡を弔われました。

すると、経正の幽霊が夢幻の如く現れ出て、琵琶を弾き、また修羅の苦患を示した、という曲です。

仁和寺は、御室(おむろ)ともいい、仁和年代・光孝天皇の建立された真言宗御室派の本山で、宇多天皇御落飾の後、この所に一堂を構えてお住みになったので、御室または仁和御所と云われています。

『現地案内を参照』
    

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