志深砦、南山田城

兵庫県姫路市飾東町志吹、山田町南山田

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今回は姫路の御着城から自転車探索だよ。  姫路の自転車城跡探索コースを作ってみたよ。
   
学生時代、松本清張の推理小説を読み始めては、夜明け前に部屋の灯りを消したものです。 最近、山積みの小説から一冊を読み直してみました。 「軍師の境遇」、それは推理小説ではなく歴史物です。

「秀吉の三木城攻め」、栞をはさんだページから少し引用させていただきます。

三木城はまだ落ちなかった。 織田の大軍に包囲されているが、いっこうに降伏するけはいを見せなかった。
三木城主・別所長治の老臣に後藤将監という者がいた。 彼はしきりに長治に開城をすすめたが、長治は承知しない。

後藤将監には八歳になる男の子がある。 道連れになって殺すのはかわいそうだった。 彼は秀吉方の黒田官兵衛とは古い知り合いである。 彼と子供は真夜中に三木城を抜け出し、官兵衛の陣中を訪ねた。

「この幼き子を官兵衛に預け、成人ののちは黒田家の家来の端に加えてくださるようお願いします。」

官兵衛は言った。
「必ずお子はてまえが養育して、後藤の家名を再興させます。」

天正八年正月、別所長治は割腹し三木城は落ちた。 その殉死者の中に後藤将監の名があった。

この子が後藤又兵衛基次と名のり、のち官兵衛の子・黒田長政の部将として、朝鮮征伐や関ヶ原の戦いでの勇敢な姿で名をあげました。

しかし関ヶ原の戦い後、黒田長政との確執で黒田家を去り、のち大坂城に迎えられ五人衆に数えられています。

慶長二十年(1615)、「大坂夏の陣」、大阪府藤井寺の道明寺河原で伊達正宗軍の銃弾に倒れるのです。

『参考文献を参照』

   
「志深砦」

JR姫路駅の一つ東の御着駅、そこの国道2号線沿いの御着城がスタートです。

少し東の「御着交差点」から、地元では「秘密の抜け道」として有名な396号線を北へ走ると、「志深の苑」あたりが志深砦(しぶき)。

城主は国府右近太夫景厚という人、でも詳しいことは分からないよ。 
   
   
「曲輪かな」

上の写真の左、白い建物の奥に来ました。 少し中まで入って見ると、何やら平坦区域。

工事の荷物置き場の様な気もするが、実にあやしい。
   
   
ふと上を見上げると崖の端に石、かなり高い所で近づけないよ。

工事の方が無造作に置いたのか、石積み技術集団が積んだのか。 鑑定をしたいが、ピッケルとロープは持参してないのでそっと見守り、北へと走る。
   
   
「庄山城」

いつ見ても青空が似合う。 草刈り機で登山道を作ってあげたいけど、庄山城保存会ができるまで、そっとしておく。

ここから国道372号線を東へ、「八重畑」という所から北へ向かうよ。

まもなく姫路セントラルパークが西に見える。

遊園地でジェットコースターに乗りたいが、今回は探索コース作りの重要任務があるので、惜しくもパス。
   
   
「神谷ダム」

373号線に突き当たり東へ2km、ダムに向かって山道を登るのだ。

この登り坂、一週間分溜めた力を出すんだよ。 歩いてはダメ、よけいにしんどい。

くじけそうになったら、愛する人の顔を浮かべ、がんばるんだ。(ごめん、最後は歩いてた)

真っ青な湖を周回、汗が引いていくよ。 ここから水道が来ているんだよね。
   
   
「南山田の方向」

と言っても東の加西市の方だね、こんなに高いよ。

ダムから北側のトンネル抜けると南山田へ、舗装された坂道を足ブレーキで降りる。

麓のキャンプ場の中を快走すると集落に出た。 
   
   
「近畿自然歩道の案内」

さて、南山田城はどこ、この案内には「春日山城」は載っているけど、南山田城はないよ。

案内の「現在地」から北側に春日山城だから、この場所から南にあるはず、まるで推理だよね。
   
   
「児童公園」

推理は正解、南側の集落の中にある児童公園。 ここが南山田城だよ。

折りたたみや変速ギヤ付き自転車がほしいけど、この自転車なら、ここに置いても廃品回収の日じゃないから大丈夫。

この自転車で三木市を越えて、神戸西区にも行くよ。 
   
   
「南山田城」

階段を登れば広い公園、左の片隅に城跡の案内があるよ。

この木々の中に入ってみるね。
   
   
平な所がある、公園のすぐ後ろだけど、空気の漂いが城跡そのもの、鼓動が激しくなってきた。

又兵衛も幼き頃は公園で遊んだはず。 たまには姫路城から黒田長政が遊びにきてたかも。

でも、幼き長政は織田信長の人質になっていたんだ。

伊丹有岡城で官兵衛が牢に入れられた時、信長が長政の命を取れと言った、しかし竹中半兵衛が密かにかくまっていた子供だよ。
    
    
一番高い所、ここに本丸があったのかな。 後藤又兵衛と父・基国の石塔なのだろうか。

又兵衛が生まれた所、ドキドキするよ。

「後藤又兵衛ここにあり!」と公園の真ん中で幼き子供が竹ざお持って構えていそうだよ。 
   
   
「自転車探索コース」

西へ2kmほど走ると、200城記念の「太尾城」がある、近いよ。 この太尾城も後藤一族のお城だね。

自転車で「御着城」「志深砦」「庄山城」「南山田城」「春日山城」「太尾城」が楽しめるコースだよ。

このまま西の「姫路城」「坂本城」「龍野城」「城山城」「白旗城」「苔縄城」「上月城」、そして岡山県から九州へのコースを作ったぞ。

と又兵衛なら普通の顔で言いそうだよね。
   

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