小笹丸城

岡山県井原市美星町黒忠

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岡山自動車道、「岡山総社IC」から国道180号線を西へ走ります。

高梁川近くで486号線を西へ、井原鉄道「小田駅」から48号線を北へ、美星町に入り77号線・星の里街道を北へ走ると小笹丸城(おざさまる)があります。
  
  
都窪郡早島町に早島城がある、戸川陣屋のすぐ北側。

早島城の城主は竹井将監、冠山城で秀吉方の加藤清正と一騎打ちした人物だよね。

その竹井氏は、ここ小笹丸城主・竹野井氏だと云われています。
 
  
美星町へ行く道を考えた、南北方向には県道がある、でも東西方向の道が分からないよ。

東の総社から、のこぎりのようにギザギザと西へ近寄ります。

矢掛町から35号線を北に走ると、鬼ケ嶽温泉。

温羅一族と吉備津彦の戦い、薬師湯の伝説を秘めた名勝地だよ、寄ってみたいけど大勢で一泊温泉がいいな。
  
   
 温泉過ぎて斜め南へおりてきます。

美星町役場を過ぎ、後で「中世夢が原」へ行くけど、「星の里街道」を北へ走ります。

通り過ぎるのを覚悟で、西へぐるっと回るあたり、お米をつく小屋がある。

「お米をつく」、ビンに入れて棒で突いてたから、そう言うのかな。
  
  
小屋でおばさんと話。

「来るなら、もっと大勢で来ると楽しいのにね」

でも大勢なら鬼ケ嶽温泉で長湯、やっぱり一人になってしまうよ。 
  
  
「遠藤周作記念碑」

お城は本丸を真ん中に、丸い形。

一段下がって6つの曲輪が回りにある、ここは最初の曲輪だよ。

遠藤周作は狐狸庵先生、中学時代は神戸にいたんだね。

慶応の医学に受ったと父に報告、実際は文学部で勘当される。
 でも道を開いていく、すごいよね。
  
  
北側が虎口、大きな竪堀がある。

そのまま東へ回ると土塁だよ。

一周回って、主郭に上ると平らな所、北の隅に小さな神社が祀られています。 
  
  
神社の後ろ、曲輪を一段降りた所に井戸がある。

お米をつく小屋のおばさんに教えていただいた。 「井戸の奥に横穴があり、抜け穴だったらしい」と。

囲いがしてある、奥まで見えないよ。 
  
  
戻ってきた、大河ドラマ「武蔵」のロケ地にもなりました。

当時の屋敷、中を覗く。 どうやって昔の雰囲気を造っているのか、その方が気になるよ。

名前がいいよね、「美星町の夢が原」。 仕事に疲れ、温泉で癒すことも大切。

疲れ果てた、湯けむりで癒してみたい、それもまた夢なのかな。 
   

   
大永年間(1521-27)、竹野井氏が居城し、竹野井氏高・春高と続きます。

遺構は、現在ほぼ完全な状態で保存され、頂上の平坦な部分は主郭と呼ばれ、城の中心で、城道がとりつく北と、尾根つづきの東側に土塁を備えています。

主郭から一段下の曲輪は、次第に下りながら主郭を一巡する帯曲輪で、尾根つづきの防衛する重要な曲輪も見られます。

東下に2段の曲輪があり、その直下には堀切を設け、尾根筋を完全に遮断しています。 北側で土塁がカギの手に曲がる所は、虎口で、北側の竪堀に開かれています。

竪堀は、北側斜面を区分し、横移動を防いで、竪掘底は幅が広い上に、武者隠しによって守られています。

こうしたことから、この竪堀は当時小笹丸城への大手道を兼ねていたと考えられます。

内部に石積み井戸をもつ重要な場所があり、両脇に土塁を備えています。

小笹丸城は、戦国期の村落領主の詰めの城の典型的な事例といえ、大規模な石垣などはありませんが、土の造形によってきわめて綿密なプランを創出しています。

その整った構成から、現在地表面から確認できる遺構が完成したのは、天正期(1573-91)に降ると考えられます・

『参考文献と現地案内を参照』

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