高見城
兵庫県丹波市氷上町稲畑、佐野 柏原町鴨野、大新屋

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  国道372号線を北東へ、氷上郡氷上町の「稲畑交差点」から290号線へ、柏原町へ入り荒井小学校から200m程東の道を南へ曲がり「丹波悠遊の森」へと進みます。

この森公園には標高485m(比高330m)の山頂に高見城(たかみ)があります。

仁木氏が築城した丹波の山は美しく、夜空に輝く夏の星たちが遠く青春時代を誘ってくれる城跡なのです。

 
高見城山
  丹波の山城は八上城や金山城のように本当に高く、登るのは大変だよ。

3月も終わり頃、少しづつ緑がかる山の風景は本当にすばらしいね。
 

 
源義家の孫に義重と義康がいました。 義重は新田氏へと続き、義康が足利氏を名乗るようになりました。 この義康の子・義清から二代後の実国が下野国から三河国仁木に移り仁木氏と名乗りました。

建武三年(1336)、足利尊氏は兵庫の「湊川の合戦」で楠木正成に勝利し、後醍醐天皇と和睦をしたために、新田義貞は恒良・尊良親王を奉じて越前の金ケ崎城に入りました。

尊氏は、高師泰、今川頼貞、小笠原貞宗、塩冶高貞、仁木頼章ら二万の大軍で新田義貞が籠もる金ヶ崎城へと向かい、ついに義貞は討たれ、子・義顕と尊良親王は自害するのです。 (越前の藤島合戦)

その後、尊氏が室町幕府を開いた時の将軍補佐役として高師直が執事となり、のち仁木頼章や細川清氏らがあとを継いでいます。 この仁木頼章が丹波国守護として高見城を本拠としました。

観応年間(1350-52)、尊氏が弟・直義と争った「観応の擾乱(じょうらん)」では尊氏が勝利を収めたものの、今度は直義の子・直冬(尊氏の養子)と争うことになるのです。 この頃、仁木氏は二代目・義遜の時に没落し、代わって山名時氏が丹波の守護を兼ね、久下城主・久下時重を守護代として高見城を守らせていました。

この山名氏の丹波支配も二代で終わり、その後は細川氏が丹波の守護となっています。

応仁元年(1467)、「応仁の乱」の頃、丹波では久下氏と新興勢力の黒井城主・赤井氏(荻野氏)が争い、戦国時代に入った頃には、高見城は赤井氏が支配しています。

そして天正七年(1579)、高見城は明智光秀によって落城、最後の城主・赤井忠家は高見城を去り、のち秀吉に仕えて京都の伏見で没したのです。

『参考文献を参照』

 

  
丹波悠遊の森
 

「丹波悠遊の森」

ここは六、七世紀頃の古墳や復元住居があり、レストラン、コテージ、キャンプ場が整備されています。

「注意」の立て札がある。 この辺りは狩猟の規制がないので撃たれないように、目立つ服装をしてください。 と

やっぱり「ドーン」と音がしてるよ、恐い。 よく見るとトタン板が風でぶつかる音でした。

熊避けのかわいいベルを鳴らして、さあ出発。

   
展望台との分かれ道
 

「展望台との分かれ道」

10分ぐらい登った所で、右が「展望台」、目指すは左、あの山頂だよ。 さすがに高い。

途中で数名の方と出会い軽快に「こんにちは」。

その時だけは、背筋を伸ばし足は大また、そして笑顔。 見えなくなるまで、息を止めておくんだ。 相手に息が乱れているのを悟られないようにね。

ほんと、山歩きは服装とマナーに気を使うよね。

 

  
亀井戸
  「亀井戸」

途中には曲輪跡があります。 見張り用だったのかな。

この井戸の底には黄金の束があるらしい。 写真で見てしまうと楽しみがなくなるから、実際に見てね。
   
竪堀
  「竪堀」

井戸の反対側にあるから、見落とさないでね。

「竪堀」の言葉は始めて使ったよ。 今の今まで「堅堀」と思っていたけど、気にしないで進もう。
 

  
愛宕社
  「愛宕社」

三の丸です、やっと着きました。

それにしても、何回息を止めた事だろう。 おっとまた年配の方が登ってきたよ。

今度は相手がきっと息を止めてるに違いない、そっと近寄づいてみた。 確かに止めてる、目まで閉じてるよ。
   
南側の石垣
  「南側の石垣」

崩れているけど、本丸の南側には石垣があるよ。 多分、木が大きく育って根が石を動かしたんだよ。

あと100年もすると、ポロっと落ちるよ、その時には気をつけようね。
 

  
高見山頂
 

標高485m山頂、本丸だよ。

春からは沢山の人がハイキングに来るんだよね。 この高見城は弁当を持って一日中ゆっくりとした方がいいよ。

麓ではキャンプ場もあるし、夏でも楽しめるお城だよ。

 
夜空も見たいな
 

思いっきり空気を吸った、ほんと丹波の山はきれいだ。

夏の夜はキャンプファイヤーで歌とゲーム。 そんな最中、目と目で合図して、そっと抜け出し、ここに来るんだ。

三つ目の星が流れた瞬間、息を止め、そっと目を閉じる・・・。

遠く木陰の隙間からファイヤーの灯り、そして歌声は静かなハミングへとかわる。

そんな「青春時代」、本当に遠く過ぎ去ってしまったのかな。

 

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