鬼山城
岡山県久米郡中央町打穴中

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中国自動車道、「院庄IC」から国道181号線を少し西へと走ります。 吉井川を渡り70号線を南へ5kmほど行くと「坂口の三叉路」、その手前の西側に「城址の碑」があります。

この碑の背後には標高200m(比高50m)の山頂に、鬼山城(おにやま)があります。

2004年9月の初め、人は「今年は台風が多い」と挨拶を交わす。 城址に残る傷跡は草木の強さで元に戻るけど、一番戻れない人間がそれを見て嘆いているんだよ。

 
  ここは大きな駐車場、こんなにりっぱな「碑」がある、びっくりしました。

この右側に映っている山が鬼山城、ここから山に向かって歩くよ。
 

 


鬼山城は備前・宇喜多直家の娘婿であった江原親次の従兄弟・玉置玄蕃守が築城しました。

1500年の初め頃、美作は津山市を挟んで東に英田郡の三星城主・後藤氏、西には真庭郡の高田城主・三浦氏が守護山名氏に代わって勢力を拡大していきました。

天文元年(1532)、ところが島根県の出雲から尼子経久が美作へ侵攻し、医王山城・細尾城・稲荷山城・神楽尾城が落とされ、美作の国人達は尼子氏に属したのです。

天文13年(1544)、再び尼子経久の孫・晴久が美作を攻撃し、岩屋城・小田草城・高田城も落とされ、さらに南の備前への侵攻を図ろうとしましたが、備前の天神山城主・浦上宗景がこれを防いでいます。 (作州合戦)

一方、備中では毛利氏と手を結んだ鶴首城主・三村家親が東へ進み、備中松山城を奪って備前や美作へ攻撃をしてきたのです。

永禄9年(1566)、これに対して、浦上宗景の家臣であった宇喜多直家が三村家親を暗殺し、逆に直家自身も備中・美作へと勢力を伸ばしていきました。

こうして美作は出雲の尼子氏、安芸の毛利氏、備前の宇喜多氏が争う地となっていくのです。

天正2年(1574)、出雲の尼子照平がこの鬼山城への攻撃を行うと、城主の玄蕃守は応戦するも力及ばず、城の兵たちを避難させ、玄蕃守は家老・福島三郎衛門や大島佐衛門とともに討死をするのです。

尼子照平の詳細までは分からないけど、この戦いで照平も命を落としました。

『参考文献を参照』

 

  
登山口
  山の北側から東側を周回するように「打穴川」が取り巻いています。

この橋を渡った所に「鬼山城址 登山口」の案内があるよ。
 
登山道
  登山口の所に直径2mぐらいの大きな丸いドーナツみたいな土盛がある。

丹波の久下城で見た物と同じ形をしてたけど、 これは炭焼きをする囲いらしい。

比高50m、道も快適。 時間にして5分ぐらいで山頂だよ。
 

  
道が
  と思っていたら、先週の台風で木が倒れ道をふさいでる。

今回の台風は久しぶりに大きかったよね。

ここは運動会の障害物の要領で一本目をクリア、もうダメ。

身体をどちらに動かしても枝が刺さる。 それに木が30本ぐらい倒れているよ。
 
反対側の道
 

一旦降りて橋から西側へ周り、家が数件ある所から登りました。

家の裏手にはお墓、「玉木家(玉置)」の字が沢山あるよ。 城主に関係ある人のお墓なんだね。

そこからきれいな道がついてた、とにかく快適、よく整備されているね。

 

  
尼子塚
  山頂に着きました、左側(北側)に大きな曲輪。 その手前にある尼子塚だよ。

不思議なものです。 昔の人はこうして石に自分を残しているのに、何でも手に入る現在人は、何を残せばいいのだろう。

「管理、効率化」こんな言葉で毎日が、そして自然に流されて、災害になれば石にも残せないよ。
 
土塁
  尼子塚から引き返し、反対の南側へ少し登ると高さ50cm、20mぐらいの長さかな。

全体の城跡図が分かりにくいけど、きっと案内図が作られると思うよ。 そんな意気込みを感じてくるよ。
 

  
曲輪へ
  土塁から更に南へ行くと最初に登ろうとした道がある。

その道の下を見ると倒れた木々でふさがれていた、見つめていると必死に登ってくる自分が這い出てきそう。
 
石積
  下の写真の東側だよ。

かろうじて石積が見える、多くの石は川の氾濫を防ぐために使われたらしい。

もっと探そうとしたけど、倒れた木で歩けない状態だった。
 

  
南の曲輪
  台風で根こそぎ木が倒れている、これはほんの一部だよ。

小学の頃、大きな台風が来て、一家揃って玄関の戸を押さえていた、すぐに停電になるしね。

今回の台風で何十年ぶりに停電になった、6時間ぐらいかな。 クーラはきかないし、冷蔵庫も温かくなるし。

それに暗闇で懐中電灯の電池を探し回ったことは、反省しなければならない。
 
彼岸花
 

稲も全て倒れてる、自然の力はすごいよね。

一昔前なら、稲の実が沢山落ちたり、稲刈りも大変だった思う、今は品種改良と機械化のおかげでほぼ大丈夫。

「今年は台風が多い、異常気象だね」と挨拶を交わす。

9月季節の変わる頃には、ちゃんと咲くよ、昔も今も彼岸花は。

 

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